久留米市の整体、猫背矯正専門院エーパシ・カイロプラクティックの井上です。

ご出産おめでとうございます。お子さまも無事に生まれ、ほっとしていることと思います。
それも束の間、育児に追われるようになるわけなのですが・・・。女性の骨盤は、妊娠してから出産するまでに、胎児の成長に合わせて開いていきます。そして産後は徐々に閉じていくのですが、この期間は非常に大切で、この期間に整えてあげないと、骨盤にゆがみが残る可能性があります。そしてそのゆがみは、産後に思いもかけないようなトラブルを引き起こし、楽しく元気に行いたい子育てに支障をきたす場合もあるのです。何らかの不調を感じた際には、早めに骨盤矯正に行くことをお勧めします。

1. 骨盤のゆがみの放置によって起こること。
妊娠から出産までのおよそ10カ月、骨盤は時間をかけて徐々に開いていきます。そして出産後、またゆっくりと元に戻っていくことになります。産後すぐの女性の骨盤は、開ききった状態になっています。そこから片方ずつ交互に骨盤が戻るのですが、この際にきれいに戻らず、ゆがみが残ってしまうことにより、さまざまなトラブルが起こるのです。20120215_2859725

1-1.腰痛

骨盤がゆがんでいると、上半身を支える力が弱くなります。また、正しい位置に体重が乗らなくなるため、左右前後どちらかに荷重がかかってしまいがち。それによって筋肉の使われ方に差が生じてしまい、腰痛になりやすくなります。また、産後は靭帯を緩めるためのホルモンであるリラキシンがまだ分泌されていますので、骨盤自体を上手に支えられず、さらに痛みが悪化することがあります。このホルモンは産後分泌は止まりますが、1カ月程度効果が持続しますので、産後1カ月は骨盤ベルトをしておいた方がいいでしょう。

1-2.股関節痛

骨盤にゆがみがあると、そこにはまっている股関節にも影響が出ます。股関節にずれが生じると、足を動かすことがスムーズにいかなくなり、痛みを生じやすくなります。また、股関節も腰痛と同様、靭帯が緩むことで支えが弱くなりがち。不安定になってちょっとした動きでも痛みを感じるようになります。

1-3. 膝痛

骨盤や股関節がゆがんでいると、膝にも負担がかかります。正しい方向から負荷がかからず、外や内に向けて荷重がかかったりすると、それだけで膝やその周辺の筋肉や靭帯を痛めてしまいます。本来まっすぐあるべき膝が外側や内側に曲がってしまうと、子どもを抱っこする、重たいものを持つなどがうまくできなくなります。

1-4. 恥骨痛

これは妊娠中から起こる人が多いのですが、赤ちゃんに圧迫されたり、靭帯がゆるんだりすることによって起こります。そして産後も骨盤の開きや靭帯のゆるみが治らないと、いつまでも刺すような痛みや鈍痛を感じることがあります。恥骨は上の図ですとグリーンのところになります。

1-5. 生理痛の悪化

生理の際は、出産時と一緒で骨盤の開閉が行われます。しかし、骨盤がゆがんでいてこれがスムーズにいかないことにより、腰やおなかに鈍い痛みを感じることがあります。また、骨盤のゆがみにより血行が悪くなってしまうことでひどくなる、とも言われます。

1-6.足の長さに差が出る

骨盤が上下にずれていると、特に足の長さに差が出ることが多いです。股関節がはまっている部分の高さにずれが生じるためです。左右の長さが違うまま歩いていると、知らず知らずのうちに片側だけに体重がかかってしまい、膝や腰、そのほかの部分にさらにトラブルが生じる可能性があります。靴底の減り方が左右違う方は歪んでいる可能性が高いです。

2. トラブルの放置によって起こること

骨盤のゆがみにより、産後さまざまなトラブルが起こります。しかし、このぐらいなら我慢できそう、とか、子育てで忙しくてついつい自分は後回し、とやってしまいやすいのが産後のママです。しかし、それを放置しておくと、もっと大変なことが起こり、子育てにも支障をきたす恐れがあるのです。

2-1.ぎっくり腰になりやすくなる

腰痛を放置して慢性化させてしまうと、疲労がたまり、筋肉が常に固まった状態になります。固まってしまった筋肉は、衝撃を受け流す力が弱くなってしまいます。疲労がピークに達すると、子どもを抱っこしようとした、くしゃみをした、しゃがもうとした、などのほんのちょっとした動きで激痛が走り、動けなくなることがあります。これがぎっくり腰の状態。産後にぎっくり腰になりやすい人が増えるのは、骨盤のゆがみによる腰痛を放置していることも原因の1つなのです。

2-2.歩く、走るが痛みによって困難に

大げさ!と思うかもしれませんが、股関節痛、恥骨痛によって歩くのが辛い、という症状を訴える人は意外に多いのです。足を動かすだけで刺すように痛む、病院に行っても全然改善しない、ということで、元気いっぱいのお子さんを追いかけようにも走ることができず、子育てに支障をきたしてしまいます。外に出るのさえもおっくうになってしまいます。

2-3.O脚、X脚になる。

骨盤と股関節がゆがんで膝に負担がかかると、膝頭が外側、または内側を向いてしまうことがよくあります。一度そうなってしまうと、靴のすり減り方もそれに応じたものになり、さらに膝のゆがみに拍車をかけることになります。ややO脚気味だったのが、完全なO脚になってしまい、膝の痛みもひどくなるというのは産後でなくとも、骨盤のゆがみがある人は落ちりやすい状態です。

2-4.尿漏れ

骨盤がゆがみ、筋肉が上手に働かない状態を放置しておくと、骨盤底筋も弱ってしまいます。これが弱ってしまうと、尿漏れに悩まされやすくなります。子どもを抱っこしたり、ジャンプなんかすると「あっ!」となったりするので、外出が嫌になってしまう、という声もあります。

3. 骨盤のゆがみによって起こりやすいその他のトラブル

育児に支障をきたすほどではないかもしれませんが、骨盤のゆがみによって子宮やほかの臓器が圧迫され、血行不良やリンパの流れの滞りによってむくみが生じやすくなります。

また、骨盤がゆがんで開いたままになっていると、不安定な骨盤を支えようとその周囲に脂肪が付きやすくなります。骨盤が広ければ広いほど、お肉が付く範囲が増えますので、下半身太りに悩まされることになります。

そして、骨盤は体の骨の土台とも呼ぶべきもの。ここがゆがむことで、体全体がゆがんでしまい、育児をしている人が陥りがちな肩こりや首こりもなかなか改善しなくなってしまいます。逆を言えば、骨盤矯正を行うことにより土台が整い、これらの不調は全て改善方向へと進んでいくのです。

4. 産後の骨盤のゆがみを治すには

産後、様々なトラブルが起こっている場合、まず骨自体に異常がないか、内臓のトラブルなどが潜んでいないかを確認するためにも整形外科や内科を受診しましょう。そこで、特に大きな問題がない、とされた場合。その辛いトラブルはやはり骨盤のゆがみが原因です。育児が落ち着くまでは、骨盤ベルトなどで骨盤を優しくいたわりながら、ゆっくりお子さんと一緒に体を休めてください。

そして、落ち着いたら骨盤矯正をお勧めします。お子様連れで大丈夫なところもありますので、預け先がない、という場合は事前に調べていきましょう。また、お子さんが泣くのが気になるという際にも、予約優先性や先生が1人の所(他に施術を行うスタッフがいないため、他のお客様に気を使う必要がありません)を選ぶと安心です。まずは問い合わせてみてください。

そしてその際に、いろいろ質問してみるといいですね。

まとめ

産後の骨盤のゆがみを放置すると、さまざまなトラブルが起こり、そこからさらに深刻な状態へと移行しやすくなります。痛みは放置せず、軽いうちに早めに対処をしましょう。お子さんはどんどん大きくなります。痛みで思うように動けず、しかめっ面をしていては育児も楽しくできません。走り回るお子さんを笑顔で元気いっぱい追いかけていくことができるよう、体のメンテナンスをしっかりしておきましょう。