こんにちは、井上です。
「膝が痛くて正座ができない」というお悩みは、ご来院される方から時々お聞きします。
一般的に思い浮かべられるのは変形性膝関節症ですが、実はその原因は人によってさまざま。しかも、必ずしも高齢の方だけの問題ではないんです。
ご高齢の方に多い「変形性膝関節症」
長年の生活習慣や筋力低下により、関節のクッションとなる組織がすり減ってしまうことがあります。炎症や腫れを伴うと、いわば「部品が壊れてしまった」状態に。
カイロプラクティックでできることは、主に周囲の筋肉の緊張をゆるめて痛みを和らげること。足関節の動きを良い状態にして膝の負担を減らすこと。完全に元に戻すのは難しいですが、身体の使い方を整えることで生活の質を保つサポートは可能です。
実は30〜40代から始まっている!?
驚かれるかもしれませんが、膝のトラブルの兆しは10年~20年前から出ています。
膝のお皿(膝蓋骨)は、本来は上下左右に自由に動ける構造です。ところが、太ももの前の筋肉(大腿直筋)が硬くなってしまうと、その動きが制限されてしまいます。
この時点では痛みがほとんどなく、せいぜい「正座のときに少し違和感がある」程度。ですが、この状態が長年続くと、半月板や靭帯に負担が蓄積し、やがて関節の変形につながってしまいます。
セルフチェックのポイント
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正座をしたときに膝前面に突っ張り感がある
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膝のお皿を手で動かしたとき、硬さを感じる
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太もも前の筋肉が張っている
こうしたサインがある方は、要注意。将来的に変形性膝関節症に進行するリスクが高まります。
自宅でできるセルフケア
膝を守るためには「膝蓋骨の動きを取り戻すこと」と「太ももの柔軟性を保つこと」がポイントです。
① 大腿四頭筋ストレッチ
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壁やイスにつかまり、片脚を後ろに曲げます
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手で足首をつかみ、お尻に近づけるように引き寄せます
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太ももの前が伸びているのを感じながら、20〜30秒キープ
→ 左右2〜3回ずつ行いましょう
② 膝蓋骨(お皿)の可動チェック
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膝を伸ばして座ります
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膝のお皿に軽く手を添え、上下左右にやさしく動かします
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動きが硬い方向があれば、無理のない範囲で少しずつ揺らすように調整
→ 痛みがある場合は中止してください
③ 軽いスクワットで筋力維持
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足を肩幅に開き、背筋を伸ばす
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膝がつま先より前に出ないようにお尻を後ろに引く
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10回を1セット、無理のない範囲で2〜3セット
→ 太ももとお尻の筋肉をバランスよく鍛えます
カイロプラクティックでできること
当院では、膝関節だけを見るのではなく、骨盤や股関節・足首のバランスも整えながら、膝への負担を軽減していきます。
また、ご自宅でできる簡単なストレッチやセルフケアもお伝えしています。痛みが出る前に対策をすることで、将来の不安を大きく減らすことができますよ。
👉「膝の違和感、でもまだ痛くないし大丈夫かな?」
そう思っている方こそ、早めのケアがおすすめです。20年後30年後に後悔しないためにも、今から自分の膝と向き合ってみませんか?