久留米市の整体院エーパシ・カイロプラクティックの井上です。
お話を聞くときや体の状態を知るために運動歴を聞いたりします。
なんていう会話がよくあります。え?でも適度ってどの程度なの?
適度っていっても、40歳間近のおじさんおばさんの適度とピチピチ中学生の適度は違うでしょ?私膝が痛くて運動出来ないわよって人もいると思います。今日は”適度な運動”ついて書いていきます。
適度な運動が不足するとどうして悪いの?
運動不足って皆さんおっしゃいますが、どの程度が適度な運動なんでしょうか?運動至上主義ではありませんが、やれ肩こりや腰痛だと言って、どうしてそう思うのか?を訪ねると、大抵の場合、運動不足を理由にあげられることが多いです。
どうして運動が不足するとよくないのか?はたまた運動し過ぎても疲れてしまいそうな雰囲気ですよね。
「私、運動すると疲れるから!」って言う人もいますが、みんな運動したら疲れますよ(笑)。運動を滅多にしなくて体力ないから、少し体動かしただけで限界を迎えちゃうの!って言い直してくださいね。
運動不足だと筋肉が減っちゃいます
運動不足で身体を動かしていないと筋肉が衰えていきます。
20代の頃は食事を少し我慢すればすぐ痩せたりしてたのに、30代、40代になってくるとなかなか痩せられない!って思う人もいるんではないでしょうか?
これは20代をピークに筋肉が減少してくるので代謝が落ちてくるせいです。
代謝が落ちる=消費カロリーが減る
つまり、食事が変わらなければ痩せにくくなってきます。体質にもよりますが、普通の生活をしていても、30代に入ると平均して1年で1%の筋肉が減少します。
年配の方で骨折や病気で入院したきっかけに歩けなくなったりした、という話を聞いたことがあると思いますが、
筋肉を動かさないので急激に筋肉が失われたために起こるのです。
寝たきりの生活になると2日間で1%筋肉量が減少すると言われています。これは通常の加齢変化の1年分に相当します。あ~怖くなってきましたね。
運動だけでは筋力は増えない
勘違いしやすいのは筋肉を付けるために運動だけすればいいのか?って筋トレや運動をガンガンすることです。そのこと自体は悪くないのですが、筋肉の材料であるたんぱく質をしっかり摂取しましょうね。どんなにいい腕の大工さんでも木材をいう材料が無ければ家は立たないです。
って、重い腰をあげようにも何をどれだけしたらいいかわかりませんから、
と調べている間に、運動しなくなってしまうこともしばしば…。適度な運動って言われても、駅の階段を登ったりするだけでも息切れするから適度!って決めつけるのもよくありません。
健康や長寿の為に適度な運動っていうけど「運動のやり過ぎ」も良くないって聞くから運動できません!といったアナタのためにアメリカの研究者が「適度」を判明してくれました。
ちなみにトレーニングで代表的な「スクワット」ですが、45回ぐらいの刺激は”老人が転倒防止のためにする体操”と同じレベルです。つまり最低レベルの運動をいうことを覚えておいてくださいね。
健康のための適度な運動量は?
The Right Dose of Exercise for a Longer Life - NYTimes.com
https://mobile.nytimes.com/blogs/well/2015/04/15/the-right-dose-of-exercise-for-a-longer-life/
病を避けるための薬には「適量」が決まっていますが、同じく病気のリスクを下げるとされる運動は薬と違って一概に「適量」が決められないのが難しいところ。一般的に健康を保つためには週150分の運動が必要と言われていますが、「最低限どのくらいの運動量が必要で、理想はどのくらい」ということや、「どれぐらいの運動が体にとって有害になるのか」「より有効な運動の種類は何か」など、不明点は多くありました。
しかし、アメリカ国立がん研究所とハーバード大学の研究チームが中年を中心とする66万1000人のデータをもとに研究を行ったところ、上記の疑問の答えが導き出されたとのこと。
これらをまとめたサイトがありました。
研究者らはまず、66万1000人のデータを各人の1週間あたりの運動時間で階層化し、
まったく運動を行わない人から、現在推奨されている運動量の10倍以上の運動を行っている人までに分けました。
なお、「現在推奨されている運動量の10倍以上の運動」とは1週間に25時間以上の運動を行っているということ。
彼らの健康データを過去14年分の死亡記録と比較したところ、
当然のことながら、
最も早世のリスクが高かったのは「全く運動しない」というグループ。しかし、意外なことに「推奨されている運動量に達しないものの、いくらかは運動を行っていた」というグループでも、
早世のリスクは運動をしないグループに比べて20%も少ないことが判明しました。
そして週に150分という、推奨量ちょうどの運動を行っていたグループは、
全く運動していなグループに比べて死亡のリスクが31%も低かったとのこと。
このグループに属する人々は健康な体で比較的長生きできたそうです。
一方で、推奨量の約3倍である450分のウォーキングを毎週行っていたグループの死亡リスクは、
全く運動しなかったグループより39%低く、3倍の運動量にも関わらず推奨量の運動を行っていたグループと大差ない結果でした。
さらに、推奨量の10倍以上の運動を行っていた人々の死亡率は、推奨量ちょうどの運動を行っている人たちとほぼ同じだったのです。
つまり、「運動のしすぎが健康に悪い」という結果にはならなかったものの、
ある一定量を超えると運動の効果はゆるやかに下がり始め、最終的に推奨量と変わらないところまでくるわけです。
何を運動とすればいいのか?
ウォーキングという軽い運動でも構わないので1週間に150分程度動かしてあげて、そのうち20~30分を激しめに動かしてあげると健康で長生きできるということです。
ですから、運動の種類は好きなものでいいです。
筋トレだろうが、ウォーキングだろうが、テニスだろうがね。ヨガは運動に入るかは微妙です。ヨガは種類にもよるので目的によって内容を変えるのもいいと思います。もともと体幹を整え精神を落ち着かせるものなので、好きなものを選択してください。
最も大切なことは運動を継続することですからね。
体が痛くても運動を継続したほうがいいのか?
ジムの仲間と話していたら「筋トレで腰を痛めたけど、休んじゃダメだと思って痛み止めを飲んで筋トレした」。って人がいたんですが、こんなバカな真似は止めてくださいね(笑)。僕も最近、バーベルで腰を痛めてちょっと休んでました(笑)。
運動していて体を痛める場合って、
- フォームが悪い
- 負荷が強すぎる(重量や時間)
- ストレッチなどのケアをちゃんとしていない
今の時代はインターネットやYouTubeで手軽に情報をもらえますが、ちゃんとできているかの自己判断は危険です。特に運動始めの方はちゃんとやるつもりならやっている人に直接見てもらう方がいいですね。自己流でやって痛める人は多いです。
ただ、ジムに通う時間もないなって人は筋トレなどのフォームを動画で撮影して見返すといいですね。何事も自己流でやるのはまずその道のプロに習うのが手っ取り早いと思います。
ダイエットに運動は必要ない
ちなみにダイエットで運動を選択する場合がありますが、それは止めておいた方がいいでしょう。僕の経験上、ダイエット目的の運動は100%続かないです。楽しくて、健康のために、大会の為に、ストレス発散のために!っていうならいいと思います。
もともと嫌いな運動を無理矢理やるより、太ってしまった自分を好きになる方が簡単だと思いますが…いかがでしょうか?
それにバキバキの腹筋女子を目指さないかぎりは食事で何とかなるもんですよ。
まとめ
運動不足を解消するには1週間で150分の運動がおすすめ。1日20分程。移動は運動に入れないでね。
身体が痛いときは無理に運動しないでください。