プロ野球もキャンプインし、スポーツニュースでも野球の話がちらほら出てきました。
シーズン中もそうですが、ニュースでよく「肘に違和感…」「膝に違和感を感じて…」なんていう見出しが出てきます。大谷翔平が肘を怪我した際も「肘に違和感を感じて途中降板」とかいうニュースでしたね。
ピッチャーが肘に違和感といえば「内側側副靭帯の損傷」が思いつきますが、(トミージョンってやつですね)それ以外にも可能性はあるわけで、仮に内側側副靭帯損傷でも手術が必要かどうかは専門のドクターと当事者の判断に委ねられます。
さて、この「違和感」という言葉はスポーツの世界ではよく使われています。
ハッキリと診断が下る前のお茶濁しにも使われることもあるでしょうが、これって「スタビリティ」つまり「安定性」の問題だと思います。
筋力があればパワーを存分に発揮できるか?と言われれば、そうではありません。関節が不安定だと脳が勝手に力を抑制します。不安定な状態でフルパワーを発揮すると身体が壊れてしまうからです。
例えば、平均台の上で地上と同じ高さでジャンプできないし、湖の上に浮かんだ手漕ぎボートで大きくラジオ体操しようと思っても普段通りできません。
これって脳が賢いんで勝手に調整してくれているんですよね。
野球選手の肘の違和感は単なる外傷だけじゃなくて、肘関節の安定性を損なっているのでしょう。テニス肘やゴルフ肘も肘そのものが悪いというよりか、腕の回内筋や手根筋群が疲れているおかげで負担がかかっていると考えた方が道理が通るわけです。
だから痛くはないけど、なんとなくおかしい気がする。いつも通り投げているはずなのに普段の出力が出ないというのも「違和感」と表現するのかもしれません。
普段、エーパシで身体が柔らかい硬い…と言っているのは”モビリティ”(可動域)ですね。
関節のモビリティ(可動域)とスタビリティ(安定性)を分類することがあり、肘は安定性のの関節だと言われています。