お尻を上げるトレーニングは星の数ほどあれど、一番大切なのは「歩くこと」に舞い戻ってきます。
なぜ「歩かないとお尻が下がるのか」というお話です。
お尻の筋肉と言っても主に「大殿筋」と「中殿筋」についての説明です。
大殿筋(だいでんきん)
・起始→上後腸骨棘、後臀筋線、仙骨後面下部1/2外側、尾骨外側縁、仙結節靭帯
・停止→大腿筋膜(腸脛靭帯)、殿筋粗面
・作用→股関節伸展、外旋、外転、内転
歩行においては、主に股関節伸展(股関節を後ろに伸ばす動作)
と、こんな風に書いてもよく分からないと思うので、簡単に言うと、前に足を出したときに上体が倒れないように支えているときに使っています。
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接地する前に出した足のお尻が使われています。この場合は右足のお尻
極端な話、大殿筋が機能しなければそのまま前に倒れてしまいます。着地で股関節が股関節が曲がったところで使われています。エーパシでスクワットを教える際に「胸の文字(Tシャツなどの柄)が正面の人に見えるように上体を起こしてください」と言っているんですが、このお尻を使わないと意味がないからです。
壁に向かってスクワットさせるのもお尻を使うためです。ただスクワットすればお尻が上がると思っていたら大間違いですよ~。
このため、太もも裏の柔軟性が足りないと、足が前に出せないので十分な刺激が入りません。(とはいえ大股で歩けばいいという問題でもないというのが難しいし、早く歩いてもお尻は鍛えらえないのです)
中殿筋(ちゅうでんきん)
・起始→腸骨(前殿筋線と後殿筋線の間)、腸骨稜の外唇
・停止→大転子の後外側面と尖端
・作用→股関節外転、内旋、外旋
歩行において片足支持の働きをしているので、宙に浮いている時間が短いと十分な仕事をしてくれません。つまり、歩幅が狭いと刺激はほぼ入りません。(とはいえ、歩幅を広くすればいいって…割愛)
よく一本の線上を歩くイメージって聞きませんか?モデルさんとかがランウェイで歩いているようなイメージですね。あんな感じじゃないと刺激は入りません。
とはいえ、あんな歩き方を駅の構内や商店街でやってください…というわけではありません。
片足立ちをしないと刺激は入りませんが、片足で立つ+反対側の骨盤が挙がる+挙がった骨盤と肋骨を近づける(でも肩の高さは変わらない)という動きが必要になってきます。
歩幅が短い…片足立ちも出来ない…ではお尻は下がっていく一方です。
筋トレに励む前に基本の歩きを意識してみてくださいね。
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