本日は「骨盤がひらく」についてのお話。
我々の業界では”骨盤がひらいているから矯正しましょう”や”骨盤がひらいているから締めよう”なんて言葉が飛び交っています。YouTubeなんかでも「開いた骨盤を締める体操」なんてものがゴロゴロありますね。
一般の方が聞けば腸骨がガバッと開くようなイメージをされるかもしれませんが、ところが腸骨・恥骨・座骨から形成される寛骨は前方では恥骨結合、後方では仙腸関節があり、ガバッ開くようなことは通常ありません。
元々恥骨結合は2㎜程度動き、1度の回転が可能だそうです。事実上「動く」というよりも弾性があるというイメージが近いでしょう。例外的に出産時にはもう少し動くそうですがガバッと開くような動きはありえません。
それでも開いている…と感じるのは筋力低下によるものでしょうか。内転筋や腹部の筋肉の張力の影響を受けることはあるので「開く」といった方が分かりやすいのかもしれません。
ちなみによく「スジを痛めたかもしれない…」という人もいますが、“スジ”という部位も人間の体にはないのですが、「へー、どの辺ですか?」と流すようにしています(笑)。