「健康のために水を1日2リットル飲みましょう」
こんなフレーズ、テレビや雑誌で一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
でも実際に試してみると…
「お腹がタプタプする」
「トイレが近くなりすぎて大変」
と感じる人も多いはずです。では、この「1日2リットル神話」は本当に正しいのか?
「2リットル神話」の本当の由来
この目安のルーツは、1945年に発表されたアメリカの栄養所要量です。
「人は1日約2.5リットルの水分を必要とする。ただし、その多くは食事から摂取される」
つまり、本来は「水だけで2リットル」ではなく、食事+飲み物で合計2リットル前後が正しい解釈。ところが「食事からの分」が省略されて伝わってしまい、誤解が広がったのです。
ただ、モデルさんや女優さんも水をたくさん飲む印象ですし、SNSなどでも発信されているので「水はいっぱい飲んだ方がいいんだ~」と皆さん思っているのではないでしょうか?
◆ 実際に必要な水分量
厚生労働省やWHOによると、必要な水分量は人によって違います。
目安としては:
体重1kgあたり30〜40ml
例:体重60kg → 1.8〜2.4リットルこのうち 約1リットルは食事から摂取可能
つまり、飲み物として必要なのは1〜1.5リットル程度の人が多いのです。
水を飲みすぎるとどうなる?
「水は多いほど健康!」と思って無理に飲むと、かえって体に負担をかけることがあります。
低ナトリウム血症:血液が薄まり、頭痛・めまい・けいれんを引き起こす
特に**運動中に「水だけを大量に飲む」**のは危険
体に必要以上の水を無理やり入れることは、決してプラスにはならないのです。
「水は1日2リットル絶対必要!」というのは誤解です。
・食事と合わせて2リットル前後が自然な目安
・ 喉の渇きや尿の色をチェックして調整
・季節や活動量に応じて柔軟に変える
要するに大事なのは“量”ではなく、自分の体に合わせて飲むことです。
ただ、喉が渇いてないから飲まない…となると話は別でして、先ほど挙げた「尿の色をチェックして調整」が良い目安になると思います。基本的に尿に色がついている場合は、水に老廃物が沢山溶けている状態です。
ですから、十分な水分量が身体にあるときは薄い色になるので、トイレに行った際に尿に色が付いていたら水を飲む、がおすすめです。
まとめ
「2リットル神話」は誤解が広まったもの
実際は飲み物で1〜1.5リットル程度で十分な人が多い
無理に飲むより、体のサインに従うことが健康の秘訣
尿の色や体調をチェックして調整する。
そんな自然なスタイルが、あなたの体を一番元気にしてくれます。