今日は井上が小学校2年生の頃から見続けている「プロレス」についてのブログ。
※無駄に長いです
プロレスは楽しいですよ!と人に伝えると
と言われることがあります。もっと気軽に考えようよ!とも思いますが、生真面目なのが日本人の性なんでしょうか?
新日本プロレスを代表とする日本のプロレス団体は”試合の勝敗やストーリーが予め決まっている”とは発表していません。
ただ、世界一のプロレス団体「WWE」はストーリーがあり、試合の勝敗はあらかじめ決まっていると発表しています。これには理由があって「WWE」はニューヨーク取引証券所に上場しています。
2023年4月にUFCを運営するエンデバーに93億ドルで買収され、9月12日にWWEとUFCは合併し「TKOホールディング」に名称変更。 これによりWWEは上場廃止となったが、代わってTKOホールディングが株式上場している。
ですから、株主に対して経営計画を発表しなきゃいけないんですよね。今年は○○で試合して、△△出身のプロレスラーをスカウトして■■国への放送を開始して…、とかね。
日本のプロレスもストーリーありきなので勝敗やチャンピオンになる人が決まっている…んだろうな~なんて思うことはよくあります。ショービジネスですからファンの期待を煽り、感動を与え、興味を持ってもらわないといけないので工夫が必要なんです。
プロレスは目の前で起きることが全てなのです!とはいえ、
という「やらせ感」を感じてしまうのも事実!その理由を説明していきます。
プロレスのやらせ感を感じる瞬間その1”シリーズが組まれている”
プロレスはシーズン毎に「〇〇シリーズ」と銘打って地方を巡業しながら最終日にビッグマッチ(タイトルマッチ等)が用意されています。それに向けて誰と誰が抗争して、どことどこの軍団対決があり、どのように進んでいくのか…という台本がある程度ないとワクワクしません。
簡単に言えばドラマみたいなものですから、ある程度のストーリーの結果は決まっています。この「ある程度」というところが怪しさ満点ですが(笑)。これをファンたちは「あーでもない、こーでもない」と話すわけです。
ドラマや漫画の筋書きを予想するのと似ていますね。色々あって最終回でどうなるかを予想しながら見るのが楽しいんですよね。
毎年1月4日に集まってプロレスを見る会です。現在はこんなに集まっていません。なぜなら色んな人が色んな人と喧嘩?仲が悪くなったからです笑。人が集まるとイデオロギーがぶつかり合うので仕方ありません。これこそがユニット同士の争いと言ってもいいのではないでしょうか?笑※随時メンバー募集しています
プロレスのやらせ感を感じる瞬間その2”煽りVTR”
前述のビッグマッチ(タイトルマッチや因縁の対決)などの前には、なぜこの試合が組まれたのか?試合をするレスラーはどのような感情でこの試合に臨むのか?などのVTRを会場で放送します。
格闘技イベントの前に使われていたものをプロレスでも取り入れるようになったのです。
例えるなら「試合=商品」「煽りVTR=宣伝」みたいなものです。いくら商品が良くても買ってもらわなければ意味がありません。皆さんも通販でモノを買う時って色々見たり、調べたりして気分が高まったら購入しませんか?それと同じです。
食べ物もこんなオシャレな皿?で出てくると少し気分も違ってくると思います。さらに店員さんから「このソーセージは〇〇豚を使っていますし、ピクルスは自家製のもので野菜も無農薬栽培のものを使っています」って言われたら少しテンション上がりません?
マーケティングではないですが、この感情を揺さぶり試合の期待感を高めるのが”煽りVTR”です。いきなり試合が始まっても初めて見る人にもわかりやすいように作っていますので、ひとつご覧になってください。
いや、こんなストーリーできすぎじゃない?ってのも”やらせ感”を出していますね。
プロレスのやらせ感を感じる瞬間その3”プロレスはなぜわざと技を受けるのか?”
これは必ず疑問に思います。
「なぜプロレスは相手の技をうけるのか?」
ということ。多くのプロレスファンは返答に困っていたことでしょう。
- プロレスは受けの美学だから←は?受け?よくわからんし
- 相手の技をあえて受けてやり返すのが強さだよ←最初から避けて技出せばよくない?
と、まぁこんな風にやり返されて、
って少し馬鹿にされて終わるんですよね。これを読んでいる1億人以上のプロレスファンの中でも「ぐぬぬぬぬ…」とやり込められた人もいるでしょう。ただ、このように考えてみましょう。
元来、格闘技や決闘は見世物である
昔から、格闘技は奴隷が自由を掴むために、地位を掴むために、一攫千金を狙って観衆の前で戦うものでした。古代ローマ帝国やギリシャを舞台にした奴隷がのし上がっていくストーリーの映画はいくつもあります。
現代もボクシングは賭け事になっていますしね。
人間はこういった緊張感のある戦いが好きなんですよ。オリンピックでも柔道やフェンシングなんかは決闘そのものですね。
でも、こういう戦いって一瞬で勝負がついたら面白さも半減しません?
いや、結果が大切なのはわかりますが、見ている方としては劣勢になったり、そこから逆転したりで盛り上がったりします。
それに柔道も関節の取り合いばかりしても面白くない(視聴者的に)し、初心者的には「なにしてるの?」となるのは必然です。しかし、ボクシングも柔道も共通して言えることがあります。
派手な技が決まったときが一番盛りあがる!
- ボクシングでジャブが当たるより大ぶりなパンチがヒットした時
- 柔道で関節をとるより残り数秒で一本勝ちしたとき
こういうときって断然盛り上がります。興行としては盛り上がりたいですよね。どんなに劣勢でもこの一発が決まれば逆転する!観客はそんな期待を持って観戦しているので大技が決まったときに会場の興奮が爆発するのです。
プロレスのガチを感じる瞬間その1”観客を楽しませるために技をうける”
先ほども説明したように「観客を盛り上げるため」です。
そのためにうけなくていいチョップやパンチに身体をはり、ぶん投げられ、高いところから叩きつけられたりしています。
この「観客を楽しませるためのガチ」がプロレスにはあります。
柔道も負けたくないがゆえに攻めなかったりするシーンを見たと思います。柔道には指導というペナルティがありますし、キックボクシングでもKO賞といって、対戦相手をノックアウトしたら金一封のようなボーナスをつけてぶつかり合いを演出しています。
とはいえ、なかなか攻めれないのが現実です。だって負けたら終わりですもんね。
「格闘技=真剣勝負」と思うからこその疑問ではありますが、「格闘技=お客が観にくるもの=エンタメ」と思えばプロレスは一番の格闘技になりませんか?
現役レスラーがプロレスがやらせかどうかに答えていた
新日本プロレスに所属する小島聡選手がXで答えています。
観て、感じた事が全てでしょ?そんな事考えながら観て、面白いですか? RT @shotaryota1: @cozy_lariat プロレスは!やらせじゃない!ですよね!なんか学校の先生がやらせとか言ってるんですけどいちよう女子プロレスのかたにきいたらやらせじゃないといつていたので、
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) August 22, 2013
プロレスは怪我もしたり、時には亡くなったり大けがをすることもあります。たかが”やらせ”で命を落とすなんて…と思う人もいるかもしれませんが、それは他のスポーツでも言えることではないでしょうか?
ただ、リング上での戦いを素直に受け止めることがプロレスファンへの第一歩ではないでしょうか?手品だって、日本人はタネを探そうとする傾向が強いらしいですが、海外では”凄いね!”で終わることも多いのです。
素直に受け止めて”面白い!”と感じることが大切ですね。
プロレスのガチを感じる瞬間その2”色々決まっているのにどうして怪我するの?”
プロレスの試合結果はある程度決まっています。それでも怪我をすることもあります。前述の通りわざと技をうけるので打ちどころが悪かったりすると大けがに繋がります。
世界一の団体「WWE」ではテレビ放送前に「これはフィクションです」「プロレスラーは、普段から鍛えているので出来ますが、絶対に真似をしないでください」と注意喚起のCMが必ず入ります。これはアメリカで小学生がふざけて技をかけて死亡した例があり、その後流れるようになりました。アメリカは訴訟の国ですので企業の防衛策と言ってもいいでしょう。
さらにWWEでは頭からマットにたたきつける技を禁止しています。
では、どうして怪我をしてしまうのでしょうか?
野球の内角攻めを考えるといいでしょう。内角にボールを投げるとデットボールやホームランのリスクがあります。
だからと言って外角ばかり攻めても面白さはないですし、いつか狙われちゃいますね
内角攻めは決してデッドボール狙っているわけではない=危険な技は決して相手を怪我させようと思っているわけではない、って感じです。だからプロレスラーは身体を鍛えているんです。
プロレスラーがあんなにムキムキなのは相手を倒す為でもありますが、技を受けても怪我をしないように鍛えているんですよ。万全な体制をとっていても怪我をする時もありますが。
よくよく試合を見ていると「え?今の当たった?」という感じのお笑い芸人さんもビックリの「やられた感120%のナイスリアクション」を目撃するかもしれませんよ(笑)
そのあたりはご愛敬です。叶姉妹に年齢を聞いたらいけないのと同じなわけです。
まとめ&プロレス初心者におすすめの見方
プロレスはやらせなのか?ガチなのか?
個人的にはショーであり、エンターテイメントではないかと思います。
映画だってドラマだって台本があるのにみんな泣きません?同じ映画でも泣けちゃうし「作り話だからインチキだ~!」とはなりません。作品への感動は本物ですよね。
見たまま、感じたままがいいと思います。身体を張って魅せる人間ドラマを楽しむのがプロレスです。それをヤラセ!と思ったらしょうがない。
ぜひ一度、あなたの目で真偽を確かめに会場に足を運んでみませんか?やっぱり何事も経験しないと何も分からないですよね。
ただ、いきなり会場に足を運ぶのはハードルが高いと思います。というわけで今じゃアベマTVやYouTubeでもプロレスが自宅で見れちゃいますのでご覧になってみてください。