重いモノを持ったらギックリ腰になる…そう思っている方も少なくないかもしれません。
ただ、実際にギックリ腰やギックリ背中になる人は現実問題、特に重いモノを持った際にギックリするわけではないことの方が多いです。
重いモノを持つ前段階で痛みが走ることが多いんですよね。
ただ、なぜギックリ腰になるかというと、重いモノが原因ではなくて姿勢と動作に原因があるので、今日はギックリ腰を誘発しやすい動きを紹介します。
上の左側の絵では物を持ち上げようとするときほぼ膝は伸びていて股関節と腰椎が主に屈曲しているのがわかります。
この場合物を持ち上げる時の運動は股関節と腰椎付近の運動となります。主に使う筋肉としては大殿筋が挙げられます。ハムストリングも使いますがあくまでメインは大殿筋です。
そして腰椎を伸展させる筋肉は主に脊柱起立筋が働きますが、あと背骨と背骨をつなぐ多裂筋も収縮します。この動きの場合脊椎を締め付ける動きになりますので、腰を痛める原因となります。
それに対して右の絵は股関節だけではなく膝関節も曲がっていますので、持ち上げる時の動作はAと同じく大殿筋が働きます。そして決定的な違いは膝を伸ばすことで持ち上げているのですが、この場合大腿四頭筋(太ももの前側)が働きます
よって背骨を圧迫する形で筋肉を使っていないので、ぎっくり腰になりにくい動作だといえます。
そもそも背筋群を目いっぱい収縮させることは、背骨を圧迫するリスクを高めます
腰を痛めたことある人は分かると思いますが、椅子から立ち上がる時に上半身を前かがみにすると腰が痛くなかったですか?腹筋に力を入れて上半身をまっすぐにして立ち上がると腰は痛くないんですよね。
それゆえ、腰痛になると「腹筋が足りないから」と筋トレを推奨する人がいますが、それは間違いです。腹筋は元々あるので使い方を覚えるだけです。