こんにちは、院長の井上です。
今日は患者さんからもよく質問される「うつ伏せで寝ると腰が痛い」というお悩みについて書いてみたいと思います。
うつ伏せで寝ると腰に負担がかかる理由
うつ伏せになると、どうしても腰の反りが強くなってしまいます。普段から腰の筋肉が緊張している方や、反り腰気味の方は、この姿勢がダイレクトに腰への負担となり、朝起きたときに「腰が重い」「痛い」と感じやすいのです。
特にこんな習慣がある方は要注意です:
お子さんを抱っこする時間が長い
ハイヒールを履くことが多い
重い荷物をお腹の前で持つことが多い
これらは反り腰を強める要因であり、うつ伏せ寝のリスクを高めてしまいます。
◆ うつ伏せ寝のリスク
時々、うつ伏せの方が寝れる!という方もいます。実は「腰痛」だけでなく、うつ伏せで寝ることには次のようなリスクもあります。
首への負担:呼吸のために顔を横に向けるので、首のねじれが長時間続く
神経圧迫の可能性:腰や背中に不自然な圧力がかかり、しびれや違和感につながることも
呼吸の浅さ:胸やお腹が圧迫されることで、呼吸が浅くなりやすい
- 顔の左右差:同じ方向ばかりに首をひねるので顔の左右差や顎関節症のリスクが高くなります。
つまり、腰だけでなく全身に影響が及ぶ姿勢なのです。
◆ どうしてもうつ伏せで寝たいときは?
完全に避けるのが理想ですが、「どうしてもこの姿勢じゃないと眠れない」という方もいらっしゃいます。
その場合は、
👉 膝の下や足首の下に薄いクッションやタオルを敷いて腰の反りをやわらげる
足を少し高くあげると骨盤が後傾するので、腰の反りが弱くなります。この工夫をするだけでも、腰への負担はかなり軽減されます。
◆ 日常的なケアが大切です
腰痛を予防するには、普段から筋肉のバランスを整えることが一番大切です。
おすすめのエクササイズは:
ドローイン(体幹の安定性アップ)
プランク(腹筋と背筋をバランスよく強化)
バードドッグ(背中とお腹の協調性を高める)
キャット&カウストレッチ(背骨をしなやかに保つ)
これらを習慣にしていくと、腰が安定し、痛みが出にくい体づくりにつながりますよ。
◆ まとめ
うつ伏せ寝は腰だけでなく首や呼吸にもリスクがある寝方です。もし腰の痛みを感じるなら、それは体からの「無理しないで」というサインかもしれません。
無理に我慢せず、寝る姿勢や生活習慣を見直し、日常のケアを取り入れていきましょう。あなたの体は必ず応えてくれるはずです。