こんにちは、今日は「手当て」のお話。
昔、「あなたの手当て」というCMがありました。
不安なときにそっと手を握られると、言葉がなくても安心できる。
あの感覚を覚えている方も多いのではないでしょうか。
握手をすると、手のあたたかさがそのまま心に伝わる瞬間があります。
うまく言葉にできなくても、通じるものがある。
あれは、人と人が向き合うときに生まれる、とても大切なものだと思います。
私たちの仕事は「手」を使います。
手は、ただの道具ではありません。
手をあてると、身体も心も少しずつあたたまっていきます。
体温は、元気さのバロメーターのようなものです。
元気なときは体があたたかく、
疲れていたり弱っているときは冷えてしまう。
だからこそ、冷えた身体にあたたかい手をそっと添えることには、大きな意味があります。
人の手から出る熱や微弱なエネルギーは、決して強いものではありません。
深部までじんわり届くといわれていますが、奇跡を起こすわけではありません。
それでも、ゆっくり丁寧に手を添え続けると、
身体の中で眠っていた「治ろうとする力」が少しだけ動き出すことがあります。
治すのではなく、治ろうとする力にそっと寄り添う。
それが、私たちの仕事だと思っています。

ちなみに私の手は体格の割に手のひらが小さいので大きさは一般女性とあまり変わりません。うちの妻よりも小さかったはず。ただこの仕事をする前から手は温かいと言われていたので、少し熱が伝わりやすいのかもしれません。
簡単にできる「手のあたためケア」
体調がすぐれないときは、お腹が冷えていることが多いです。
不安や緊張もお腹に現れます。
試すのは、ただ お腹にそっと手を当てるだけ です。
力は入れず、少し浮かせるイメージで
「気持ちいい?」と必ず聞きながら
時間は 10〜20分
ジワッとお腹が動き始めたら成功です
不快感があればすぐにやめてください。
痛みが強いときや、理由のわからない症状のときは、まず医師の診察を。
手を当てるだけでも、する側は意外と疲れます。無理はせず、できる範囲で。
「何かしてあげたい」気持ちのために
大切な人がつらそうなとき、
「何かしたいけど、何をしていいかわからない」
そんなときがあります。
そのときに、ただそっと手を添えることは、
決して小さなことではありません。
人の手のあたたかさは、
ときに言葉よりも、薬よりも、心に届くことがあります。
必要なときに、そっと。
どうぞ思い出してみてください。
